トワイライトへようこそ。 †ここはカードゲームやデジタルイラストを愛でる管理人「赤烏(せきう)」のブログです。 †ご意見・ご相談はtwiwrightblog★yahoo.co.jp までお気軽にメールで。
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『妖精狩りの皇帝 ~たそがれ道化師の奮闘~』
遠い昔の物語 新しき皇帝(Царь)
遠い昔の物語 新しき皇帝(Царь)
血に染まる刃を掲げ唱う高らかに
余の治める此の領土(コクド)に《幻想》(メイシン)など要らぬ
属する全てを捩じ伏せ暗愚の目を覚ませ
屍積み上げ 火の櫓を組み上げ
暗澹を暴け 世界(ヨ)の隅まで照らし出せ
煮え滾る大釜の中味を解き明かせ
総て滅ぼせば実在(シンジツ)さえ虚構(ウソ)になる
燃え上がる粛清(чистка)の火 噴き零れた緋に
歪み映された《影絵の劇場》(тень)
万雷の幕開け ...
串刺せ 絞め殺せ 踏み潰せ
抉れ 捩れ 臓腑を晒せ
昼も夜も安らぐ勿れ
終の一匹(ヒトリ)狩り獲る迄
月日は流れ 血は流れ
妖精達は死に絶えた (否(нет)!)
漸くこれで訪れる無瑕疵(ムカシ)の夜明け
ところがどうだ 大違い
そうは問屋が卸さない (是(да)!)
臣民(シモベ)の口を駈け巡る一つの噂 ...
曰く、黒き馬を駆り
魑魅魍魎を狩り殺す
《狂気の皇帝と云う怪奇》(バケモノ)が居るのだと ...
――帝よ、如何します?
「狩り獲らねばならぬ!」
煮え滾る大釜よ中味を解き放て
深く埋めれどきっと種子(タネ)は目を覚ます
繰り返し甦る 溢れ出した《幻想》(ユメ)
ぐるり見渡せば全部まるで元通り
夕映えに降り注ぐ音無き影の血雨(アメ)
妄執(ノゾミ)の軛は今日も彼を放さない
お仕舞いに帝冠(カンムリ)に彩られた首
ころり転がれど《影絵の劇場》(тень)
仮初めの幕切れ ...
さぁ! 逃げろ早く そら日が暮れる
怖い彼の《幻想》(ユメ)がやってくる
永遠の黄昏を彷徨える
怪奇(тайны)、《妖精狩りの皇帝(Царь)》!
応援してます。
応援してます。
主要登場人物「θ(タナトス)」の物語。
命を運び続ける母「Moira(ミラ)」に背き、死を運び続ける者。
とあるロシアの億万長者アレクセイ・“ロマノヴィッチ”ズヴォリンスキーの物語。
古代のロマンに魅了され、今日も明日も穴を掘る。
「運命は残酷だ、されど彼女を恐れるな。運命が戦わぬ者に微笑む事などけして無いのだから」
その叙事詩は誰の言葉――?
神が産まれ、国が生まれた。
眷属たちはこれから争いの中で、生にもがき、死に嘆くだろう。
争いの歴史が始まり、その真意は運命(ミラ)のみぞ知る。
ある騎士のもとで育った子、エレフセウス、ミーシャ。
山奥で自然に囲まれ、豊かに日々を送る。
幸せな家庭は野心家スコルピウスの命令で零れ落ち、少年と少女の日々は溶けた。
風の都「イーリオン」。
ふたつとない堅牢な城壁を築くため、老若男女は奴隷として虐げられた。
運命は廻り、孤児エレフセウスは奴隷、ミーシャは娼婦としての道へ引き裂かれ……。
主要登場人物「レオンティウス」の物語。
雷をまとう槍を操り、ラコニア軍を退ける。
神託を授かり、その真意に頭を悩ませる王子。デメトリウス亡き後、彼は偉大な王となる。
………………。
「雷神の血を分けた、あなたの兄弟ですよ――」
「――ああ、ミラよ。なんという仕打ちを――」
カッサンドラ、アネッサに腕を引かれ、見習い娼婦ミーシャはイーリオンを訪れる。
下衆な神官の魔の手に落ち、逃げ惑うミーシャを救ったのは奴隷、エレフセウス。
エレフは弓の名手オリオンと共謀し、イーリオンを脱走する。
……道中、三人はまたも別々の運命を辿ることとなる。
ミーシャが流れ着いたのは、詩人ソフィアの統べる聖女の島、レスボス。
女たちは可憐でたおやかな花々のように、麗しく世に咲き誇る。
ミーシャに世界の姿と、彼女の歩むべき道を示し、ソフィアはミーシャの聖女となった。
怪しげな老人に師事するエレフセウス。老人は世界の情勢を語り、神話を教えた。
旅の途中、父と母の朽ち果てた墓標を見つけ、崩れ落ちる。
老人はエレフに歩むべき道を示し、師弟関係を打ち切った。
エレフはただ一人、護るべき彼女を捜し歩く――。
戦火は世界を駆け巡る――。
女王アレクサンドラを討つため、アルケイディアはレオンティウスと共に戦い、女王に勝利する。
兄は妹を探し、ただ駆け回る。
野心家スコルピウスは王の座を取るため、レオンティウスの首を狙う。
それぞれの季節は過ぎていく。
兄弟よ、あの稜線の向こうにいるのだろうか――君を現在(いま)も、そばに感じてる。
空を見上げる。そこには星がある。あなたの星が見える。
運命は絶えず我らを試す……それに抗うことはできない?
「ああ、大変だわ!大変だわ!」
謎の侵入者――。
仲間を、聖女をかばい、ミーシャは自らの身を差し出す。
運命への生贄。人柱とされたミーシャは、スコルピウスの非道な剣で命を落とす。
海に浮かぶ乙女。その手には水面にゆれる月。
あの月に手が届くと信じていた。
あのわがままをいまもおぼえてる。
「ついに手に入れたんだね……」
さよなら お別れさ もうヒトリの 私
「ヤァ息子ョ、失ゥ事ノ耐ェ難キ痛ミニモ、モゥ慣レタカィ?」
紫の瞳を宿す奴隷エレフセウスは、イーリオンの奴隷商を壊滅させ、奴隷たちを解放する。
死を撒き散らす戦士はただひとり駆け抜ける――その姿に心引かれた奴隷は、エレフに声をかける。
エレフセウスはレオンティウスを目指す。
争いはいよいよ終結に向かう。
紫水晶の瞳を持つアメジストスの名を抱き、エレフセウスは戦火を駆け抜ける。
一匹狼エレフセウスは同胞に死をもたらす。
バルバロイの軍にて将軍を名乗り、イーリオンを撃破。
レオンティウスはそれを迎え撃つ。
奪い合う時代の派遣 永遠なる調べよ
死せる者達が駆け抜けた 神話の時代よ
「いかないでおくれ、あの者は――」
「奴もまた陛下と同じく、神の眷属なのやも知れませぬぞ!!」
雷をまとう槍を操ることのできた、エレフセウス。
アメジストスの本当の名を知っていた女。
――兄弟よ、あの稜線の向こうにいるのだろうか――君を現在(いま)も、そばに感じてる。
運命の双子。それはエレフと―――ダレだったのか?
ロシアの億万長者が愛してやまない物語はおしまい。
ああ、彼の元に双子が宿ったそうで。
気をよくした億万長者は、神話で耳にしたふたつの名をつけるそうな……。
もちろんそれは、あの麗しきふたり、エレフセウスと■■■■■なのだろう。
神話は終わり、争いの歴史は幕を閉じた。
にもかからわず、運命はいまも駆け巡り、人々はままそれに従う。
抗う事は許されないのだろうか。
うんめいの果てに舞い降りるのは、 神の光。 ミラ。